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口腔外科

きちんと知っておきたい親知らずのこと

大きく腫れてしまったり、痛みが治まらなかったり――親知らずに悩まされている方は、意外に少なくありません。腫れや痛みには波があるので、おさまったからといってそのままにしておくと、集中力の低下や不眠症などをもたらす可能性があるだけでなく、虫歯や歯周病が進行しやすくなってしまいます。親知らずはトラブルを招きやすい歯ですので、早めの処置をご検討ください。

なんで「親知らず」って呼ぶの?

一般的に「親知らず」と呼ばれるのは、20歳前後で生えてくる上顎および下顎の第三大臼歯です。前歯から数えて8番目、奥歯のさらに奥から生えてきます。「平均寿命がまだ40歳前後だった頃は、自分の子供にこの歯が生える前に親が他界してしまう状況が多かったことから『親知らず』と呼ばれるようになった」「親元を離れてから生え始める歯なので、親が子供のこの歯の生え始めを知ることはないから」など、名称の由来には諸説あります。

抜かなくてもいい親知らずってあるの?

一般的に、親知らずを治療する際は多くのケースで抜歯を行います。しかし、状況によっては抜かなくてもいい場合があることをご存じでしょうか?

親知らずが生えると困る状況の場合は、抜歯が必要です。とはいえ、逆の見方をすれば、「生えると困る状況でなければ抜歯する必要はない」と言うこともできます。

生えると困る状況とは

1. ブラッシングがうまくできない生え方をしている場合
2. 歯茎に隠れて歯の一部だけしか見えない生え方をしている場合
3. 横向きに生えている場合
4. 完全に骨に埋まっているものの、歯科医が問題ありと判断した場合
5. 今後、周囲の歯並びを悪化させる恐れがある場合

抜歯後に気を付けたいこと

抜歯する際には、痛みを抑えるための麻酔を注射します。もし必要と判断されて抜歯を行った場合は、治療後の過ごし方にも注意してください。

・麻酔の効果が切れるまでは、唇や頬の内側を噛まないよう気をつけてください。
・抜歯した部分は清潔に保つ必要があるため、むやみに舌や指で触らないようにしましょう。
・当日は、長時間の入浴、激しい運動、飲酒など血行がよくなる行為は控えてください。

痛みが止まらない、熱が出て体がだるい、といった状況が続くようならご相談ください。

親知らずは移植できる可能性があります

「歯牙移植(しがいしょく)」という言葉を知っている方は、どれくらいいるでしょうか。あまり知られてはいませんが、条件さえ整えば、自分にとって必要のない歯を、歯を失った場所に移植する方法があるのです。それが歯牙移植で、「自分にとって必要のない歯」としてたいていの場合は親知らずを使います。

将来他の歯を失ってしまったときに有効活用できるので、親知らずは「抜かなくてもいい歯」ではなく、むしろ「抜かないほうがいい歯」といえるかもしれません。抜くべきか、それとも抜かずに置くべきかの判断は、専門的見地から当院の医師がいたしますので、痛みが出たらお気軽にお問い合わせください。

様々なトラブルを解消するのが口腔外科です

お口のトラブル全般を診療するところ、といっても過言ではないほど症例が多岐にわたるのが口腔外科です。当院の口腔外科では、主に以下のような事例に対応しています。

抜歯

抜歯が必要な場合の処置を行います。

口内炎治療

口内炎やヘルペスなどのできものを治します。

口腔粘膜性疾患

お口のなかの粘膜異常、腫瘍などを診断し治療します。

顎の治療

顎関節症をはじめ、顎の治療も行います。

歯牙移植

歯を失ってしまったところへ、親知らずなどを移植します。

外傷

お口の外、お口周りのケガ全般を治療します。